'47(フォーティーセブン)/帽子ブランド紹介
前回のAmerican Needle(アメリカンニードル)に続いての帽子ブランド紹介第2弾。
今回は'47(フォーティーセブン)を紹介していきます。
MLB(メジャーリーグベースボール)の球団ロゴキャップといえば、公式試合でも使用されているNewEra(ニューエラ)が最も有名ですが、
そのニューエラの牙城を崩す勢いで人気・知名度が急上昇しているMLBオフィシャルサプライヤーこそ、今回紹介する'47(フォーティーセブン)。
日本国内大手のセレクトショップなどでも取り扱いが急増しており、今やトレンドの最先端を追う若者たちのみに留まらず、年齢性別問わず着用されている方を見かけるようになりました。
しかし'47というシンプルなブランド名からか、『ニューエラのラインナップのひとつ』だと思われてしまっていることも多いよう。。。
そんな、イマ知っておくべき帽子ブランド '47 について紹介していきます。
■歴史
1938年、後に'47を立ち上げるアーサー&ヘンリー・ディアンジェロの双子兄弟がイタリアからアメリカ・ボストンへ移住します。
当初は新聞、花、アイスクリームなどを売って生計を立てていましたが、彼らの住むボストンを拠点とする球団、レッドソックスが1946年にリーグ優勝を果たすと、そこにビジネスチャンスを見出します。
1947年、レッドソックスの本拠地ファンウェイパークの程近くに前身となるTwins Enterprisesを設立。
帽子を中心に、ユニフォームやペナントなど様々な野球グッズの販売をスタートします。
現在の'47というブランド名はこの設立年から。
その後は、商品・デザイン展開のアイデアと高い品質で人気を集め上り調子で事業を拡大、MLBのみならずアメリカ4大スポーツ全てのライセンスを手掛けるビッグブランドへ成長していきました。
現在もファンウェイパークの店舗はディアンジェロ一家が店頭に立って営業しており、 新しいデザインのキャップを生み出し続けている、老舗帽子ブランドです。
'47の歴史はレッドソックスと共に。ロゴアイテムのバリエーションも豊富。
■シリーズ
冒頭でも紹介した通り、MLB/メジャーリーグ全球団のライセンスを取得しており、シンプルなチームカラー&ロゴアイテムはもちろん、生地/色/形状/復刻ロゴなど多種多様なデザイン展開をしています。
侍ジャパンを含む日本プロ野球(NPB)とも提携、公式試合での選手着用モデル(オンフィールド)に'47を採用する球団も増えてきています。
他にも、MLB以外のアメリカ4大スポーツリーグ、
日本の六大学野球も含む900校以上の大学ともパートナー提携を結ぶなど、野球を中心に幅広いスポーツリーグから信頼されているブランドです。
オリジナルデザインや無地の帽子もバリエーション豊富です。
左から、阪神タイガース(NPB)、ワシントン・ウィザーズ(NBA)、メッシュと通常の無地のクリーンナップ。
■モデル
今回は、ライバルブランドになるニューエラの各種キャップと比較しながら3つのモデルを紹介していきます。
※あくまでも各モデルの代表的な商品での比較となります。すべての商品に通ずる特徴というわけではないので予めご了承ください!CLEAN UP (クリーンナップ)
左:フィリーズ、右:マリナーズ
芯なしの柔らかいフロントパネルにカーブバイザー、ウォッシュ加工されたボディ、ストラップバックアジャスター。
'47の中で最も人気のあるモデル、CLEAN UP。
浅めの所謂ローキャップで、カジュアル&クラシカルな雰囲気が魅力的。
左:'47 CLEAN UP、右:NEWERA 9TWENTY
ニューエラの近似モデル 9TWENTY と比べると、
ウォッシュ加工が強く色が明るめで、フロントパネル下部の縫製とアジャスターベルトの形状が異なります。
また、ひとまわり小さいサイズ感で、より女性が被りやすい、ユニセックスなアイテムという印象があります。
ニューエラ・9TWENTYの中に「CASUAL CLASSIC」というモデルがあり、そちらがより似た作りになっています。
MVP (エムブイピー)
左:タイガース、右:アスレチックス
芯ありのしっかりとしたフロントパネルにカーブバイザー、後部のサイズ調整はマジックテープ。
最もシンプルで被りやすい、定番モデルのMVP。
帽子といえばこの形!という良い意味で"普通"なキャップ。
左:'47 MVP、右:NEWERA 9FORTY
ニューエラの近似モデル 9FORTY と比べると、
色が明るめで、ツバ裏のカラーがグレー、マジックテープ部分のデザインが異なります。
大まかなデザインやシルエット、被り心地もほとんど変わらないので、ブランドロゴや素材などのより細かい違いに注目して購入を検討しましょう!
CAPTAIN (キャプテン)
左:メッツ、右:パドレス
芯ありのしっかりとしたフロントパネルに真っすぐなフラットバイザー、後部のサイズ調整はスナップバック。
これぞベースボールキャップというシルエットのCAPTAIN。
ストリートスタイルなファッション・コーデにバッチリなアイテム。
左:Sure Shot '47 CAPTAIN、右:NEWERA 9FIFTY
ニューエラの近似モデル 9FIFTY と比べると、
色が明るめでツバの形状が四角く、クラウンの高さ(深さ)がわずかに低い(浅い)設計になっています。
着用した際のサイズ感は同じですが、被り心地は'47のほうが少し柔らかく感じます。
こちらも9FIFTYの中に「ORIGINAL FIT」というモデルがあり、そちらがより似た作りになっています。
上記3モデルにデザインの大きな違いは無いものの、素材や設計の細かい違いからか、ニューエラと比べて'47は全体的に柔らかい雰囲気でよりカジュアルな印象を持ちます。
また、上記3モデルの中にもシルエットが少し違うものや、5パネルキャップ、メッシュキャップなどのラインナップ、
その他にもサイズ調整のないフレックスキャップ(FRANCHISE)、バケットハット、ビーニー(ニット帽)、ジェットキャップなど、幅広いヘッドウェアを製造しています。
上段左から、BUCKET HAT、Tie Dye CLEAN UP MF、Mesh MVP DT
下段左から、Haymaker Cuff Knit、Raised Cuff Knit。
■オマケ話・ステッカーについて
キャップをメインに取り扱っている当店では、
「ツバに貼ってあるステッカー(シール)は、剥がすべきか貼っておくべきか?」
というお問い合わせをよく頂きます。
47のキャップにも
が表記された縦長でシルバーのステッカーが貼られています。
新品購入であることのアピール等以外で、貼ってある/剥がしてあるの違いで深い意味合いやメッセージ性が変わることはなく、個人個人の見た目の好みであり自由、というのが結論にはなりますが、、、
当店で使用している画像はステッカーを貼ったまま撮影していますが、
'47公式の、インスタグラム等のモデル着用・イメージ画像を見ていると、ほとんどの場合はステッカーを剥がした状態で撮影されています。
ステッカーを貼っておくスタイルは一般的にストリート系ファッションで多く見られるので、比較的カジュアルに被りやすいイメージを持つ'47では、剥がして被るのがベターなのだと思います。
個人的には、フラットバイザーのCAPTAINは貼ったままの状態でもデザインのバランスが良く見えるかな~という印象です。
ちなみに、ツバの裏側にも各スポーツリーグなどの公式ライセンスシールが貼られていることがありますが、こちらのシールはそもそも粘着力が弱いというのもあり、剥がして着用するのがオススメです。
今回は'47(フォーティセブン)をご紹介しました。
日本ではニューエラの一強だったメジャーリーグのロゴキャップ、そこに現れて急速に知名度と人気を上げ続けている'47。
気になった今こそ、老舗ならではの確かなクオリティの高さ&豊富なバリエーションで、新たなコーデを開拓してファッションの幅を広げてみてはいかがでしょうか。
ほとんどがサイズ調整可能なフリーサイズ、幅広いファッション・コーデに合わせやすいので、女性にも、というより女性にこそ、かなりオススメのブランドです。
( `ー´)ノ
スタッフ着用アイテム:Yankees 47 CLEAN UP